真牡蠣研究会
Break On Through (To The Other Side)
真牡蠣研究会のおすすめ商品
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SOLD OUT真牡蠣研究会がたどり着いた最上級の1粒。
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SOLD OUT手間暇を惜しまず丁寧に仕上げた、自慢の殻付き牡蠣。
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SOLD OUT料理に便利な真牡蠣研究会のむきカキ。
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SOLD OUT抜群の鮮度で楽しむ山田湾のホタテ
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山田湾で究極の牡蠣を探求する、円卓の騎士たち。
太平洋に向けて北東を向いた山田湾。その北部にあるのが大沢地区だ。
湾を囲む4地区のなかで若い漁師がもっとも多く活気ある浜。
そのなかでもひときわ熱い男たち、それが「真牡蠣研究会」の漁師3人だ。
頂点を目指す同志が集い
味を求め、たどり着いた一粒
真牡蠣研究会のメンバーは40代から50代の3人。「研究会」と名乗るだけあって、それぞれライバルとしてしのぎを削りながら、山田のブランドとなる牡蠣をつくるため協力して研究を行っている。「俺たちはとにかく牡蠣の中身にこだわって、ほかの漁師に負けない牡蠣をつくっている。レベルの高い漁師だけで集まって、どうしたら一番いい牡蠣ができるかを突き詰める、それが真牡蠣研究会」と気勢を上げる。
これまでに、研究会で力を注いできたのは「シングルシード」という養殖方法だ。日本で一般的なのは「筏式垂下法(いかだしきすいかほう)」。山田の場合、ホタテの殻に数十の牡蠣の幼生(赤ちゃん)が付着したものを宮城から購入し、ロープの網目にホタテの殻を挟みいかだに吊るして3年程度成長させる漁師が多い。この方法だと効率的に生産量が増やせることから普及しているが、ロープから外側に向けて牡蠣が成長するため根元が密集して細長い牡蠣になりやすい。
研究会の漁師たちはそれぞれにこの垂下法での養殖をする傍ら、5人で連携をとって、岩手県水産技術センターの協力を受けながら1年で出荷できるシングルシードを試行錯誤。2018年に初めて出荷までこぎつけた。
シングルシードは、ホタテの殻についた幼生をロープに吊るすのではなく、ひとつひとつばらばらの幼生を網に入れて海中で育てる方法だ。シンプルな方法に思えるが、1ミリにも満たない幼生が出荷できる10センチほどの大きさになるまで育てるには5回ほどかごを移し替えていかなくてはならない。ロープに吊るしっぱなしの垂下法に比べてじつは手間ひまがかかるのだ。
ではなぜシングルシードの生産に取り組むのか。「牡蠣は年数を重ねると味が濃厚になってくる。それはそれで美味しいが、何個も食べるには濃厚すぎる。1年で食べられるシングルシードはすっきりとした味わいで、見た目も白い。生で何個でも食べたくなる牡蠣なんです」と福士さん。
さらに丸みのある殻のぎりぎりのところまでぎっしりと身が詰まっているのも特徴。ロープに吊るさずネットに入れることで、牡蠣同士が密集せずそれぞれの牡蠣が栄養を摂れるために丸い牡蠣に育つのだと言う。
技術を応用して生まれた、
かつてない味わい。
YAMADA Oyster
2020年。そのシングルシードオイスターの育成技術を応用し、通常とは異なる工程をかけて、まったく新しい味わいを生み出した。その名も、YAMADA Oyster(山田オイスター)。
これまでの手法と異なり、育成中のケアや、仕上げのバラシ作業、かご入れ作業までのすべての工程を見直し、育成場所も研究を重ね、養殖筏に吊るす位置を調節して海中の豊富な養分が直接触れるように生育中にも気を配った。
育成期間1年の小さな殻の中で目一杯に身を大きくしたYAMADA Oysterは、余分な海水を含まないため塩気が少なく、口に含んだ瞬間から感じされる穏やかな甘みがあり、噛むごとに濃厚な味わいと強い旨味が混ざり、それらがグッと調和する。つまみやすい一口大のサイズは頬張るのにちょうどよく、凝縮された牡蠣の美味しさのすべてが楽しめる、まさに最上級の1粒だ。
経験と飽くなき探求が裏付ける
量から質の時代への回帰。
もちろん長年取り組んできた3年物の牡蠣も、掛けられるだけの手間を掛けて出荷する自信作。オイスターバーなどで提供される生牡蠣としてプレミアムオイスターの人気が上がってきている一方、牡蠣フライなど過熱しての料理には濃厚で見た目にもボリュームがある3年物が適している。
牡蠣の生育状況に目を配り、状況に応じて養殖環境を整えベストな状態を維持し続けている。特にも気を使うのは温湯と呼ばれる処理。ロープごと牡蠣を60℃前後のお湯に数分間漬ける。温湯はロープに付いた雑物を落とすため、と言われているが、「温湯をしてもしっかりと口を閉じた牡蠣の中身には影響はないが、殻の成長はいったん止まる。殻の成長を止めて中身の成長を促す効果がある」と言う。
世代を超えて磨き上げる山田湾ブランドのオイスター
研究会の3人の拠点である大沢漁港も震災からの復旧が進み、全員の作業小屋も復活した。それぞれの養殖棚をそれぞれのペースで管理しているが、中村忠司さんの小屋に毎週1度集まって、牡蠣の成長などについて意見交換をしている。
研究会が活動を始めたのは2014年ごろ。養殖業の復旧・復興のための国の支援制度の終わりが近づくなかで、「もっと品質を上げ高く売れる牡蠣を作ろう」との思いから、刺身や惣菜を持ち寄って缶ビール片手に議論し始めたのがきっかけだった。
中村さんは「20代のころから20年ほど養殖をやっているが、研究会の活動を始めてから、自分の牡蠣も『味が良くなった』と評判が上がっている。切磋琢磨する場は大事」と話す。
さらに副代表の佐々木康浩さんは「大きいだけでなく、どれだけうまい牡蠣がつくれるか。研究会で追求していきたい」とあくまで品質へのこだわりを見せる。
「一般的には許容範囲の品質の牡蠣だとしても、俺たちの基準に満たないものは出荷を止める。これこそ山田湾の牡蠣だと胸を張って届けたい」と福士貴広さんはあくまで品質にこだわる。
「俺たちが培った技術は俺たちだけのものにするつもりはない。多くの漁師仲間にノウハウを提供して山田の新しいスタンダードとしてプレミアムな牡蠣の名産地にしていきたいと考えている」と続けた。
飽くなき研究を続ける3人の個性は、同じ方向を見据えている。